サンタモニカ滞在日記 <ノブマリブで> ⑨ 

木曜日の夜、サンタモニカにお住まいの知人と、あるレストランを訪ねました。
そこはマクロビオティックとは全く関係はないのですが、
私にはお世話になった大切な方が働いているレストランでした。

もうこのブログを読んでいるほとんどの方は知っておられることですが、
私の主人は昨年2007年の2月28日に亡くなりました。

そして、私がマクロビオティックに出会ったのは、
主人の代替療法の一つとして初めたことがきっかけでした。

私の夫は癌と診断を受けてわずか二週間で亡くなりました。
その間、痛み止めの処方しか受けず、
どの抗がん剤があうのかという検査結果を待つだけでした。
そのとき、ただ抗がん剤の治療を待つのではなく、色々なことに取り組んでみました。
その中にマクロビオテッィクがありました。

残念ながら彼の特に進行が早い種類の癌は救えませんでした。 
それでも亡くなった主人の後も自分はなぜかマクロビオティックに魅かれ、
その食事法を続けていました。 
そしてその間、自分の体が変わっていくことを実感しました。 
マクロビオティックの食事法を続けることで、哀しみを受け入れ、生きていく力をもらえました。 

自分のエゴにのみこまれて、主人を亡くした哀しみに溺れることなく、
精神疾患にもなりうるほどの精神の動揺に対しても、
耐える強さとひたむきな心を持てたのは
この食事のおかげといっても過言ではありません。

後にクシインスティチュートに行き、マクロビオティックを学ぶ間に改めて知ったのですが、
日本では家族や近い身内が亡くなると49日まで、精進で通すという習慣がありました。 
つまり肉や魚などの動物食を絶つことを意味するのですが、
これは実は利にかなっていました。 

食べ物は栄養をもらうだけではありません。 
それぞれが持つ食のエネルギーを貰っているのです。 

ですから過去の哀しい思いや苦しみにとらわれず、
怒りをもたず植物のようにもくもくと生きる、そんな今を見つめる状態にするためにも、
私がマクロビオティックの食事法を行ったことは、
植物の大きなエネルギー一粒万倍(一粒の種が万倍にも実るという意味)という
大いなる力を受け取ることができたのではないかと考えています。

マクロビオティックがきっかけとなり、自分の生活、人生観も変わっていきました。
見えないエネルギーを意識していくことが、
実は更なるエネルギーを頂く生き方なのではないかと今、考えています。

亡くなった主人は、本当に自分の仕事を愛する職人でした。

彼はノブという、世界中で新しい日本食を紹介している松久氏のレストランで
長く勤めていました。 
現在オープンして数年たつ、ノブ57の寿司バーセクションをまかされ
立ち上げたのも亡き主人でした。

彼の魂は、私の中で今も生きていますし、
主人と一緒に働き、今は世界の各地で活躍する同じ職人仲間の皆さんの心の中にも、
彼は生きていると思います。

ノブマリブには、以前主人とニューヨークのノブ本店で働いた方が、
チーフとして働いていらっしゃいます。
主人の葬儀の際には、遠方のマリブからNYへ来てくださいました。
そんな彼に会う好機はそう巡ってはこないと思い、
ノブマリブに足を運んだのでした。

そこには温かく出迎えてくださった彼がいました。
亡くなった主人のことを心に留め、仕事に精をだしておられました。

「ぜひ食事をしていってください。」そういってくださった彼の言葉に甘え、
知人と食事をさせていただくことになりました。

思い返せば亡き主人の前で最後に食事したのは2006年の11月でした。
それ以来、ノブの食事は哀しみが募ることもあり避けていた部分もありました。

でもそれでは直面していないし、まだ執着があるということだとは思っていました。
それがこうして、素晴らしい主人の先輩のご好意で乗り越えることができたのは
何度も涙してしまいそうになるほど感謝でいっぱいのことでした。

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一皿一皿の中には、気持ちが込められ、
私のことを励まして下さっているように感じました。
そして、主人のことを思い出す一皿もあれば、新たな彼の意識がある一皿もありました。

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胸が温かくなりました。
途中から写真をとれなくなってしまいました。

でも最後にやってきたスウィーツのプレートには驚きました。
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これら全てのお砂糖と卵、乳製品をとったら体がびっくりしそうです。
今回は同席していた知人と食べられる分だけ頂きました。

心温まる、お料理。
たとえマクロビオティックではなくとも、そこには素晴らしい職人のエネルギーがありました。
本当にありがとうございます。
こうした節目となる機会を頂戴することができたのも、
私のことを励ましてくださるたくさんの皆さんがいるからと、感謝していました。

帰宅して草千先生が私を見ると、びっくりしたそうです。
「お目目ぱっちりよ~!陰性のとりすぎね。」
そういって話を聞きながら梅葛のレメディーを作ってくださいました。
お蔭で、夜眠ることができました。

本当にサンタモニカ滞在は、色々ありました。
滞在5日目も、長い一日でした。
ありがとうございます。
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by artofnature | 2008-06-08 14:10 | Travel | Comments(0)

ニューヨーク在住のマクロビオティックインストラクター&カウンセラーのKiyomiです♪ 私のマクロビオティック講座やお教室のお知らせ、陶芸やクラフト活動、またヨガなどNYライフをお伝えします☆


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